引っ越し業者から予約金を請求されたら?
引っ越しに慣れた転勤族の方、あるいは進学や就職の際に自分で引っ越し手配をした経験がある方なら、ある程度引っ越しに関する知識があるでしょう。
ですが初めて引越し業者を利用される方は、不慣れなことも多いため業者を選びは慎重に行うことが大切です。
中には悪徳業者も混ざっているリスクもあり、パッと見ただけでは判断できないことも多々あります。
引越し業者の料金形態は業者ごとに異なりますし、その値段や見積もりの名目もそれぞれに違うためです。
特に、引っ越し業者から予約金・手付金と称してお金を請求された場合には、悪徳業者である可能性が高いので注意しましょう。
サービスが良いから、または業者から急かされたからと言って、「仮契約みたいなもの?」と勝手に解釈してお金を払ってしまうと、後で悪徳業者と知って後悔する可能性があります。
予約金は違法です!
なぜ予約金や手付金を請求されると悪徳業者と判断できるのか、その理由は引越し業者の業務に関する「標準引越運送約款」によって禁止されているからです。
引っ越しが他人の財産の運搬を担う重要な業務であることから、トラブルを防ぐためにも国土交通省によって細かい規約が定められています。
その標準引越運送約款によると、「予約金・手付金・仮契約金などの名目で事前にお金を受け取ってはいけない」と決められているのです。
要するに、引っ越し業者が料金を受け取れるのは引っ越し当日ということになります。
これは国が定める規約なので、予約金を請求するのは「違法」です。
この約款の存在を知らずに請求しているのか、知りつつ請求しているのか、いずれにせよ信頼できない業者というのは間違いないでしょう。
ほか、見積もり以外に高い追加料金を請求してくる恐れもありますので要注意です。
見積もり時には約款をチェック
引っ越しの悪徳業者に引っかからないためには、見積もりのために業者が訪れたときに標準引越運送約款の提示があるかどうかで判断できます。
その約款の中では標準引越運送約款の提示が決められており、約款の提示がない場合には悪徳業者と疑ってかかった方がいいかもしれません。
標準引越運送約款については、内容についての説明があった場合でも、しっかりと確認や質問を行ってください。
予約金や手付金に関する内容に加え、「見積もりは基本無料であること」「引っ越し2日前までのキャンセルは無料」といった内容が書かれています。
優良業者も多いですが、悪徳業者は上手に紛れ込んでいるのも事実です。
引っ越しに失敗したと嘆くことのないよう、予約金の請求や約款の提示の有無で判断できることを覚えておきましょう。