立地条件がよいところとはどういう場所のことか
不動産物件をいくつか調べていると、距離的にはそんなに離れていないはずなのに同じくらいの条件の物件の家賃がかなり異なるということがあることに気が付きます。
特に都内では比較的狭い地域にかなりたくさんの建物が密集して建築されているので、そうした地域ごとの条件の違いがわからないまま契約をしてしまうとあとで実態を知って後悔をしてしまうということもあります。
不動産物件の価格というのは年に一回発表される地価公示にもとづいて計算をされるようになっています。
地価はその年ごとの不動産取引の実績などを元に自治体によって計算をされるものですが、価格変動はあるものの全体としては近隣との上下関係はよほどのことがないと崩れないようになっています。
つまり昔ながらの住宅地というのは高止まりをしている傾向があり、逆に埋め立てなどで新しく住宅になった土地というのは安めに設定されることが多いということです。
東京都で言うと都内でも武蔵野台地とされる品川~渋谷周辺の南西部というのは昔ながらの住宅地があり地価も家賃も高いのですが、逆に埋め立てによってできた多摩川沿いの地域などは比較的安くなる傾向があります。
ただしこれはあくまでも相対的な評価なので、都内23区に比べて市の方が安めになりますし、都内よりも埼玉県や神奈川県などの方が安くなるといったこともあります。
特に住みたい地域にこだわりがなく安い物件を探したいというときにはそうした昔ながらの住宅地ではない新興住宅地を選ぶというのがポイントになります。
主要駅沿線は高めになる傾向
一方同じ地域内ということで比較をしてみると、地価が高めに設定されるのは駅周辺の地域です。
2014年に山手線に新しく駅が増えるという報道がされましたが、そのことにより品川~田町周辺の地価が急激に高まりました。
特にこの新駅開発エリアは羽田空港に近いなどアクセス面でも良好となる場所であるため、それまでは駅間ということであまり人気のなかった場所に一気に脚光があたったという格好になります。
都内以外でも駅がある周辺のエリアの物件は郊外の物件よりも家賃が高くなる傾向があります。
駅以外の施設によって地価が変わるケース
地価に直接的に影響をするのは前述したように駅や、幹線道路などの交通状況です。
ただしそれ以外にも特定の施設ができることにより、それまで安かった地価が急に高くなるというケースもあります。
地価に影響を与えやすい施設としてはまず大型ショッピングセンターなどの商業施設、学校などの教育関連施設、大きな病院などの医療関連施設といったものです。
他にも地方都市なら大きな観光施設ができることで一気に地価が上がるケースもあります。
立地条件はそうした複数の要素が複雑にからみあって出されるものなので、あまり「○○区だから」といった先入観だけで判断はしない方がよいといえます。